Googleスパムアップデート2026年6月版|AI記事を量産してきた事業者が今すぐ確認すべきこと
- 1 日前
- 読了時間: 10分

2026年6月24日、Googleが新たなスパムアップデート(June 2026 spam update)の展開を開始しました(出典:Google Search Status Dashboard、取得日2026-06-25)。
こうしたアップデートのたびに増えるのが、「AIで記事を作ってきたが、うちのサイトは大丈夫だろうか」という相談です。アクセスが落ちた事業者ほど、その原因を「AIで書いたせいかもしれない」と結びつけて不安になりがちです。
先に、落ち着いて押さえておきたい点をひとつだけ。Googleは「AIを使って作ったこと」そのものをスパムとは位置づけていません。Googleが繰り返し示してきたのは、コンテンツを誰が(あるいは何が)作ったかではなく、それがユーザーにとって有用かどうかで評価する、という立場です(出典:Google Search Central「Google Search's guidance about AI-generated content」)。
そもそも、AIに「見つけられる会社」と「見つけられない会社」の差は、AIを使ったかどうかではなく、その使い方とコンテンツの作り方にあります(関連:AIに見つけられる会社と、見つけられない会社の違い)。
とはいえ、「AIだから安全」でもありません。問題になるのは作成手段ではなく、作り方と使い方です。この記事では、AIメディアやAI検索対策を自分たち自身で運用しているHSビルの立場から、AI記事とスパム判定の境界線を、煽らずに整理します。読み終えたとき、「今、自分のサイトで何を確認すべきか」がはっきりしている状態を目指します。
2026年6月Googleスパムアップデートとは何か
いつ始まり、何を対象にしているのか
Google Search Status Dashboardによれば、June 2026 spam updateは2026年6月24日に展開が始まりました(取得日2026-06-25)。完了まで数日かかる可能性があります。そのため、この記事の公開時点で「すでに完了している」とは限らず、順位やインプレッションが日によって動くことがあります。
スパムアップデートは、Googleのスパムポリシーに違反するコンテンツを検索結果で目立ちにくくするための取り組みです。特定の順位変動だけを見て原因を断定するのではなく、ポリシーに触れうる要素がないかを確認する姿勢が重要です。
「コアアップデート」と「スパムアップデート」は別物
ここはよく混同される点なので整理しておきます。
コアアップデートは、検索全体で「より有用なコンテンツをより適切に評価する」ための広範な見直しです。これは特定の違反を罰するものではなく、相対的な評価の調整に近い性質を持ちます。
一方スパムアップデートは、Googleが定義するスパムポリシーへの違反を対象とした、より明確な目的を持つアップデートです。2026年は5月にコアアップデート、6月にスパムアップデートと連続したため、「どちらの影響で動いたのか」の切り分けが難しくなっています。この切り分けは、後述するセルフ診断の第一歩になります。出典:Google Search Status Dashboard(May 2026 core update / June 2026 spam update)、取得日2026-06-25。
AIで作った記事は、本当にスパム判定されるのか

「AI使用そのものは違反ではない」というGoogleの立場
繰り返しになりますが、ここが最も誤解されやすい点です。GoogleはAI生成コンテンツについて、作成手段ではなく品質と有用性で評価すると公式に説明しています。つまり、「AIで書いた」という事実だけで順位が下がるわけではありません。
問題は、AIという道具を何のために、どう使ったかにあります。
なお、SEO・AIO・LLMO・GEOといった用語が混在して整理がつかない場合は、先に概念を押さえておくと本記事の理解が早くなります(関連:SEO・AIO・LLMO・GEO・A2Aの違いとは?)。
主論点:scaled content abuse(大規模コンテンツ濫用)
今回のような場面で最も意識しておきたいのが、scaled content abuse(大規模コンテンツ濫用)です。
これは大まかに言えば、検索順位を操作する目的で、ユーザーにとって有用性の低いコンテンツを大量に生成する行為を指します。ここで誤解しないでほしいのは、Googleが問題視しているのは「量そのもの」ではなく、「順位操作を目的とした、有用性の低い大量生成」という組み合わせだという点です。手段が自動でも人力でも、その組み合わせなら対象になり得ます。
AIで記事を量産してきた事業者がここで自問すべきは、次のような問いです。
その記事群は、検索順位を取りに行くこと自体が主目的になっていなかったか
1本1本に、読者にとって新しい情報・視点・経験が含まれているか
似たテーマのページが、わずかな言い換えで大量に存在していないか
このうち複数に「思い当たる」場合、それはAIを使ったからではなく、AIの使い方が順位操作寄りに傾いていたサインかもしれません。逆に、AIを下書きや構成補助に使いつつ、一次情報・実体験・専門的な検証を載せてきたのであれば、過度に心配する必要は薄いと考えられます。
補助論点:site reputation abuse(サイトの評判の濫用)
もうひとつ、状況によっては関係するのがsite reputation abuseです。これは、ホストサイトの評価を利用する目的で、第三者のコンテンツをそのサイト上に公開する行為を指します(出典:Google Search Central「Updating our site reputation abuse policy」)。
例えば、自社ドメインの評価を活かす形で、本来関連性の薄い外部寄稿やアフィリエイト目的のページを大量に載せているようなケースです。自社で一貫して運用しているオウンドメディアであれば、多くの場合これには該当しません。ただし、外部委託で大量のページを載せてきた、あるいは他社コンテンツを自動的に転載してきた心当たりがあるなら、確認しておく価値はあります。
順位やインプレッションが落ちたとき、まず確認すべき5項目

ここからは、自分で確認できるセルフ診断です。順位下落の原因を断定するためではなく、「どこを見るべきか」を切り分けるための手順として使ってください。
① 下落のタイミングは、アップデート期間と重なっているか
Search Consoleの検索パフォーマンスで、下落が始まった日付を確認します。それが6月24日以降のスパムアップデート期間と重なるのか、それとも5月のコアアップデート期間なのかで、見るべき方向が変わります。どちらとも言えない場合は、両方の可能性を残して進めます。
② 大量生成・内容の薄いページが蓄積していないか
似たテーマの記事が、言い換え中心で大量に存在していないかを棚卸しします。1ページずつ「これは読者の何の役に立つか」を答えられるかが目安になります。
③ E-E-A-Tが担保されているか
記事に、書き手の実体験・一次データ・専門的な検証(経験・専門性・権威性・信頼性)が含まれているか。誰が書いたか、なぜ信頼できるかが読者に伝わる作りになっているか。
④ 第三者コンテンツ・外部委託ページの扱いは適切か
自社の文脈と無関係なページや、評価の借用目的に見えるページがないか。
⑤ 落ちたのは検索流入か、AI検索経由の露出か
近年は、通常の検索順位とAI検索(AI Overviews等)での引用は別の動きをすることがあります。どちらが落ちたのかで、打つべき手が変わります。
ここまでを確認した時点で、「②と③に複数思い当たる」など傾向が見えてくるはずです。1〜2項目の心当たりなら自力で改善しやすい領域ですが、複数項目にまたがる場合、自力での切り分けは難しくなります。
もし「該当しているかもしれない」と感じる項目があれば、その違和感は、専門的な視点で点検する価値のあるサインです。HSビルのSEO/AIO/E-E-A-T監査では、サイトがどのスパムポリシーに触れうるかを一次目線で点検します。
やってはいけない対応・やるべき対応

焦って記事を「量産し直す」のは逆効果になりうる
順位が落ちると、つい「もっと記事を増やそう」と考えがちです。しかし、scaled content abuseが論点になっている局面で、有用性の検証がないまま本数だけを増やす対応は、状況を悪化させる方向に働く可能性があります。今必要なのは、新規の量産ではなく、既存コンテンツの見直しであることが多いと考えられます。
「削除」か「改善」かは、サイト全体の文脈で決まる
「薄い記事は全部消すべきか」という質問をよく受けますが、削除は唯一の正解ではありません。統合して厚くする、一次情報を追記して有用性を上げる、検索意図に合わせて作り直す、といった改善が適切なケースも多くあります。削除すべきか改善すべきかは、ページ単体ではなくサイト全体の構成の中で判断する必要があり、ここが自己判断の難しいところです。
AIO・AI検索時代に効く改善の方向性
これからの改善は、従来のSEOだけでなく、AIに見つけられ・正しく説明され・引用される状態(AIO / AI Discovery)を意識することが重要になります。具体的には、一次情報を明示する、書き手と根拠を構造化する、FAQや構造化データを整える、といった「AIにとって理解しやすく、信頼できる」形に整える方向です(関連:AIO/LLMO時代のSEO実務ガイド(2026))。
なぜHSビルがこの整理を書けるのか
HSビルでは、AI比較記事・AI検索対策記事・AIブラウザ検証記事などを継続的に公開し、Google Search Consoleで表示回数・クリック・CTRを確認しながら改善しています。AIメディアやAI検索対策を、外部に語るためだけでなく、自分たち自身の運用として実践しているということです。
そのため、この記事で書いている「AI記事とスパム判定の境界線」は、一般論の受け売りではなく、AIを使ってコンテンツを作り、AI検索に向き合っている当事者としての視点に基づいています。加えて、奈良の実拠点で事業を運営する地に足のついた立場から、AIに引用されやすい状態を作るためのllm.txtやA2A連携、構造化データの整備にも取り組んできました。だからこそ、「AIだから危険」とも「AIだから安全」とも言わず、使い方の問題として冷静に整理することを大切にしています。

自分で判断できないときの考え方
セルフ診断は、状況を把握する第一歩としては有効です。ただし、「②と③に複数該当する」「コアとスパム、どちらの影響か切り分けられない」「削除と改善のどちらが適切か判断がつかない」——こうした状態になったら、そこから先は専門的な領域です。
無理に独力で結論を出して誤った対応を取るより、第三者の目で一度点検する方が、結果的に遠回りを避けられることが多くあります。不安な箇所が一部だけでも、その範囲を点検する価値はあります。
なお、記事の作り方そのものを見直したい、AIを使った業務フロー自体を整えたいという段階であれば、AI導入・AI業務効率化の相談 も合わせて参考にしてください。
よくある質問
Q1. AIで作った記事はGoogle検索で評価が下がりますか?
A. Googleは作成手段ではなく品質と有用性で評価するとしており、AIを使ったこと自体が評価が下がる理由にはなりません。問題になるのは、順位操作を目的とした有用性の低い大量生成など、使い方の側です。
Q2. 2026年6月のスパムアップデートはいつ完了しますか?
A. Google Search Status Dashboardで展開状況を確認できます。2026年6月24日に開始され、公式には完了まで数日かかる可能性があると案内されています。
Q3. 順位が落ちたら、記事を全部削除すべきですか?
A. 削除は唯一の正解ではありません。統合・改善・作り直しが適切なケースも多く、判断はサイト全体の文脈によって変わります。
Q4. スパムアップデートとコアアップデートの違いは何ですか?
A. コアアップデートは検索全体で有用なコンテンツを適切に評価するための広範な見直し、スパムアップデートはスパムポリシー違反を対象としたものです。
Q5. AIで書いた記事を、これから安全に使うには?
A. 一次情報・実体験・専門的検証を載せ、順位操作のためだけの量産を避けることが基本です。加えて、AI検索に正しく理解されるよう構造化データやFAQを整えることが有効と考えられます。
出典一覧(取得日2026-06-25)
Google Search Status Dashboard(June 2026 spam update / May 2026 core update)
Google Search Central「Google Search's guidance about AI-generated content」
Google Search Central「Updating our site reputation abuse policy」
Google スパムポリシー(scaled content abuse 関連の公式記述)
HSビルワーキングスペース基本情報
名称: HSビルワーキングスペース
主なサービス: コワーキングスペース、個室ブース、貸し会議室、バーチャルオフィス、AI活用相談、SEO/AIO診断、AI導入支援
対応領域: 奈良を拠点に、個人事業主・一人社長・中小企業・不動産オーナー・法人向けの拠点活用とAI活用を支援
筆者プロフィール
筆者: HSビル AIメディア編集部 / 監修・運営: 三宅悠生
HSビル AIメディア編集部は、奈良のHSビルワーキングスペースを拠点に、AI活用、SEO/AIO対策、AI検索時代の集客、コワーキングスペース運営、バーチャルオフィス、貸し会議室活用などを発信しています。HSビルワーキングスペースでは、自社のスペース運営・予約導線・AIメディア運営・SNS発信・業務効率化の中で、ChatGPT、Claude、Gemini、Canva AIなど複数のAIツールを実際に活用しています。単なるAIツール紹介ではなく、現場で試した実体験をもとに、中小企業・一人社長・不動産オーナー・地域事業者がどのようにAIを業務や集客に活かせるかを、実務目線で分かりやすく解説します。


コメント